スリランカに来ると行きたくなる場所の一つゴールのアタパットゥワラウワ。
ワラウワとは英国の植民地時代に各エリアの現地の長が暮らした館で、現在は改装工事が行われブティックホテルとして営業しているところも多いです。
ここは、当時の姿のまま残されている貴重なお屋敷。シンハラの伝統建築で、ジェフリー・バワの建築デザインの潮流を感じる館ですが築260年以上。バワよりももっともっと前なのに、どこかモダンな雰囲気があります。
現在の家主のジャーナカ先生は、なぜだかスリランカに来ると会いたくなる人のお一人。シンハラ伝統建築の仏教的解釈や建築技術についての本も出版するなど博識です。伝統建築に見られる技術の様々な意味や効果。それを学べるのがこのアタパットゥワラウワです。
明治維新後、日スリ文化交流の起点とも考えられる場所で、スリランカ(たぶん)初の日本人留学生でもあり、日本人初の上座部仏教僧侶として知られる横浜三会寺の住職、釈興然が滞在した場所としても知られています。
その後も、釈宗演をはじめスリランカに仏教留学に来た日本人を積極的に受け入れていた場所です。この貴重な場所をどうにか継承し、保存できないものかと頭を巡らす次第です。