The Morning Buisinessによれば新型コロナワクチン接種者への入国制限緩和に伴い、スリランカは2021年の年間外国人旅行者数のターゲットを100万人としている。
スリランカ観光開発局ダンミカ・ウィジェシンハ局長は、当初2021年の観光客80万人をターゲットとしていたが、導入した旅行制限の影響もあり、第1四半期の入国者数は9,629人に留まっているとした上で、「スリランカ政府観光局は、つい先日ガイドラインを緩和したほか、ワクチン接種者の隔離期間を短くしたことで、7月〜8月にかけて観光客数の増加を見込んでいる」とThe Morning Businessに述べている。
スリランカは今年のはじめ、10ヶ月ぶりに外国人観光客の受け入れを開始。2020年の入国者数は数ヶ月しか入国が許されていなかったものの507,704人、2019年の入国者数1.9百万人と、2021年は急減している。
スリランカでは、2021年にBio-bubble(バイオセキュリティーバブル/トラベルバブル)システムを導入し、外国人観光客は新型コロナウイルス感染対策を認められたホテルでの14日間の隔離が求められている。隔離中は定期的なPCR検査が行われ、保険も適応となるが、認可を受けた観光地を指定の時間に訪れることも可能となっている。観光地への訪問は、旅行会社やホテルがアレンジする移動手段の手配が必要で、現地の人々との接触は不可となっている。
加えて、保健省はワクチン接種後2週間が経過したスリランカ国籍者および外国人観光客についても入国を認め、現行の隔離制限を緩和している。保健省によれば新型コロナウイルスの新規感染者数はスリランカでは減少傾向にあり、4月6日までで感染者数は93,595人、死亡者数は581人に留まっている。
同時に、ワクチン接種者でない観光客に対しては、入国時と入国7日目にPCR検査を受けるよう求めている。観光客は入国14日間は感染対策を認められたホテルでの滞在が求められ、それまで自由に国内を旅行することは不可となっている。
2021年3月スリランカを訪れた外国人観光客数は4,581人となっている。2020年同月は71,370人となっており、比較すると93.6%減少している。新型コロナウイルスの感染拡大による前例のない公衆衛生、社会、そして経済的な危機的状況がこの数字に表れていると観光省は述べている。
今年第1四半期の外国人旅行客の主な市場は、カザフスタン、ウクライナ、ドイツ、ロシア、イギリスとなっている。2021年3月の動向を見ると、スリランカへの外国人観光客のうち76.1%を締めるヨーロッパが大きな市場となっている。アジア太平洋諸国からは13.9%、米国からは6.9%。カザフスタン、イランからの旅行者数については2020年3月と比較して増加傾向が見られた。
Travel Voice(2021年4月11日)より抜粋
http://www.travelvoice.lk/sri-lanka-anticipates-1-m-tourist-arrivals-in-2021/